アラフィフ情シスの読書ノート

ビジネス書が多めですが、自分がその時に読んだ本と感じたことを残していきます。

人が増えても速くならない ~変化を抱擁せよ~

■読んだ本

「人が増えても速くならない ~変化を抱擁せよ~」(倉貫 義人 著)

 

■今の状況(本のチョイスや感想のバイアスとなりうること)

こんな感じです。このブログについてもご覧ください。

  • 起業に関われることにワクワク
  • スタートアップへの転職によりこの先どうなるか見えない不安もあり
  • 新会社のITインフラの準備も少しやり始めている
  • 現職は有休消化中のため毎日がまったり
  • 時間があるので色々インプットしたい欲求が非常に高まっている
  • 経営、組織論、コミュニケーション、コーチングに関心あり

 

■感想

一応エンジニアですので、こんな本も読みます(笑)

 

著者も「はじめに」で述べている通りさっと読むことができました。さっと読めましたが、決して内容が薄いわけではありません。ボク自身はソフトウェア開発をしてきたわけではないですが参考になることも多かったです。

 

この本の内容を経営者やマネージャーが理解していたら、SIerシステム開発会社のエンジニアや一般企業の情報システム部門の方々はやりやすいだろうなぁ、生産性も上がるだろうなぁ、と思います。

ボクもエンジニアとしてこれまでにいくつものプロジェクトに参画してきましたが、この本の内容の通りだと実感します。振り返ってみると、炎上プロジェクトはほとんど大規模でアンチパターンのフルコース、逆にうまく完遂したプロジェクトはスコープも人数も小さくコミュニケーションも進捗もスムーズだったと記憶しています。

 

「会社で組織をつくりあげることはソフトウェアをつくることにとても似ている」

「おわりに」の中にあった言葉です。これから組織を作っていく立場として、参考にしたい点がいくつもありました。その中でも以下の見出しの節は今後しっかり意識しながらやっていきたいと思ったものです。最後のはソフトウェアを組織と読み替えても全く問題無いと思っています。

  • 一時的な妥協は、永遠の負債になる
  • 事業側と開発側が”協働”の関係を築く
  • 小さくすれば不確実さを下げられる
  • 小さく作って、大きく育てられるのがソフトウェア

 

インフラエンジニアとして運用をやってきたものとしては、この説の見出しには同感しかありません。

  • システムは使い始めてから改善が始まる

システムが完成したらプロジェクト終了と捉えられがちなのです。使っている期間の方が何倍も長いにも関わらず、運用保守業者に任せきりというという組織が多いように感じます。コストも削減されていくので、改善までやると割に合わない、改善にまで手が回らない、というのが現場の実情だと思っています。

改善による効率化を進めすぎると、継続的に改善していくためのリソースがなくなり、かえって非効率になるという話も聞いたことがあるので、何を目指して改善しているのかということは忘れないようにしたいものです。

 

この辺りもエンジニアのあるあるですね。実際に手を動かすまでに色々考えているわけで、エンジニアは、実はクリエイティブでやりがいのある仕事だと思っています。ですが、ブラックな面ばかりがフォーカスされているように感じてなりません。

  • あらゆる状況を考慮するのに時間がかかる
  • 楽をするための苦労はいとわない

 

持続可能であるために何をするのかしっかり考えよう、っと。